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どこを見る?何がわかる?絡み合い決定されています(図1)。前負荷、後負荷、心収縮力を理解するにあたり、心臓を注射器に見立てて解説します(図2)。心拍出量と血圧の関係 血圧は、血液を全身の血管にくまなく送り出す圧力のことであり、心拍出量と血管の状態を示す末梢血管抵抗によって規定されています。末梢血管抵抗は、血管内で起こる血液の流れを妨げる抵抗のことを示し、全末梢血管抵抗、体図1 心拍出量を規定する4つの要素心拍出量(CO)前負荷(preload)後負荷(afterload)心収縮力(contractility)1回拍出量(SV)心拍数(HR)図2 前負荷、後負荷、心収縮力の説明シリンジ(心臓)に蓄えられている容量(体液量)のことを示します(容量負荷)。*透析中の前負荷は、除水などで軽減傾向にあります。前負荷シリンジ(心臓)から押し出す抵抗を示します(圧負荷)。針が細ければ抵抗が高い状況を表しています。大動脈弁狭窄症の患者は、狭窄によって押し出す抵抗(後負荷)が増大している状態です。後負荷シリンジ(心臓)から血液を押し出す力を示します。左室駆出率が低い患者は心収縮力が弱い状況です。心収縮力前負荷があまりかかっていない抵抗が大きい抵抗が小さい前負荷がかかっている(イラスト:武田 芽依)透析ケア 2021 vol.27 no.6 (579) 83

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