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透析ケア 2021 夏季増刊 99を使用するため感染のリスクがあります。 グラフトの種類としては、テフロンを延伸加工したePTFE(expanded polytetrauoro-ethylene)、ポリウレタン(polyurethane;PU)があります。PUは触れると弾力感があるのに対して、ePTFEは弾力が少なく柔らかく感じます。維持年数が経過すると体表からの判別がむずかしくなります。グラフト素材の把握は、穿刺や止血のために重要です。体表から動脈へ穿刺するための動脈表在化 動脈を深部の筋層から皮下の浅い層へ10cm前後にわたり挙上させ、体表から動脈へ穿刺し脱血する方法です。上腕動脈の使用が一般的ですが、大腿動脈が使われることもあります。心機能が低下し、シャントにより心負荷が増大し心不全となる可能性がある場合に行われますが、返血路の静脈確保が必要です。どうしても静脈の確保ができない場合には、透析用カテーテルを置いて返血する場合があります。ほかのVAを造設・使用できない場合に用いられる透析用カテーテル 緊急時や表在静脈も深部静脈も荒廃し、AVF・AVGも作製困難な場合や、シャントを作製した直後でシャントが発達しておらず、まだ穿刺ができない場合などに使われます。透析用カテーテルは内頸静脈や大腿静脈に挿入されます。透析用カテーテルにはカフ型と非カフ型カテーテルがあり、前者を長期留置カテーテル、後者を短期留置カテーテルとよびます。後者は感染のリスクが高いため、緊急時に限定して使用され、数週間以上の使用が予想される場合はカフ型長期留置カテーテルを用います。これはカフ部分が皮下組織としっかりと癒着することにより、感染と自己抜去の予防が図られ、長期間使用が可能になります。1)日本透析医学会統計調査委員会.わが国の慢性透析療法の現況(2017年12月31日現在).日本透析医学会雑誌.51(12),2018,699-766.あさお会あさおクリニック透析センタ-長吉澤亮(よしざわ・りょう)あさお会理事長/あさお会あさおクリニック院長前波輝彦(まえば・てるひこ)第3章  バスキュラーアクセス

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