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 透析室に配属となり、これまでに透析室勤務の経験がない人は、多人数が機械に囲まれて治療している環境にとまどうことも多いのではないかと思います。 新卒の人は透析療法について学校で学んだことや実習で見たことと違う点にとまどうと思います。また既卒の人も、自宅で生活し治療のために通院するという透析療法の特殊性から、これまでの経験がなかなか通用しないということを多々経験されると思います。 透析療法は、「透析室スタッフが治療を提供すればよい」というものではなく、患者の自己管理も重要となってきます。また患者の自己管理行動は、患者それぞれの生活があるため、人によって異なります。そのため、指導する側も一方的に自分のもっている知識を押しつけるのではなく、患者がふだん行っている生活をよく聞き、それに合わせた指導をする必要があります。 本書は新人スタッフに向け、透析室で必要となる知識を網羅した内容となっています。また、執筆いただいた先生方の努力により、わかりやすいだけではなく詳細に記載されています。さらに、単なる知識としてではなく、患者指導やスタッフ指導にも活用できる内容に仕上がっています。そのため、新人スタッフだけではなく、透析室での経験を積んだ中堅スタッフにとっても、十分に読みごたえのある内容となっています。 本書を手にとっていただくことで、皆さんがよりよいケアを提供できることにつながれば幸いです。2021年4月日本腎不全看護学会理事/透析看護認定看護師相澤 裕編集にあたって編集にあたって

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