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12 透析ケア 2021 夏季増刊尿は腎臓で血液を濾過することで生成されます。腎臓の中にあるさまざまな部位(糸球体、尿細管、腎盂)が協力して尿をつくります。腎臓には、ただ単純に水分を体外へ捨てるだけではなく、不要なものを尿に混ぜて排泄し、必要なものを感知して再吸収し血液中に戻すはたらきがあります。血液を濾過して血液中の恒常性を維持する腎臓 腎臓は両側の腰上部にある、そら豆の形をした握りこぶし程度の大きさの臓器で、左右に1個ずつあります。右腎はすぐ上に肝臓があるため、左腎よりも下にあります。 われわれの体内を流れている血液は、酸素や栄養素を全身の細胞に運ぶとともに、老廃物や毒素を全身の細胞から受け取って体内を循環しているのです。腎臓では、循環している血液を糸球体で濾過し、生体にとって有害な老廃物や毒素、余分な水分を尿という形にして捨てるとともに、血液中の水分、電解質や酸塩基の状態をちょうどよい範囲に調節して恒常性を維持しています。くわしくはQ2、3で述べますが、腎臓のはたらきが低下すると体内に老廃物や毒素、水が溜まり、血液の中身の恒常性が乱れます。糸球体~尿細管を経て尿がつくられる 血液を濾過して尿の元(原尿)をつくる部位を糸球体といいます。正常な腎臓では60mL/min以上(約150L/day、大きなドラム缶1本分)も生成されています。糸球体で濾過された原尿は尿細管という管を通り、尿細管の先の集合管に流れ込みます。尿細管で原尿はさまざまな物質の再吸収、分泌を受け、最終的には集合管で約1%程度(約1.5L/day)まで濃縮されます。こうしてできた尿は、集合管が合流してできる腎盂に流れ込み、尿管・膀胱・尿道を通って排泄されます。ネフロンは糸球体・ボウマン囊・尿細管からなる腎機能の最小単位 では腎臓の濾過機能をもうすこしくわしく見てみましょう。腎臓の一連の機能の最小単位をネフロンといいます。ネフロンは毛細血管が詰まった糸球体と、そこで濾し出された尿は腎臓でどのように生成されるの?0101

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