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サンプルページアニメーション・動画※視聴方法は16ページをご覧ください運動器E‌X疾患と看護 ❼12321本収録!第2部 運動器の疾患と看護第5章●骨折鎖骨骨折/肋骨骨折/上腕骨骨折/橈骨遠位端骨折/骨盤骨折/大腿骨近位部骨折/膝蓋骨骨折/脛骨骨幹部骨折/足関節骨折/踵骨骨折/脊椎骨折第6章●脱臼肩関節脱臼/肩鎖関節脱臼/肘内障/肘関節脱臼第7章●靱帯損傷膝靱帯損傷/足関節靱帯損傷第8章●その他の外傷脊髄損傷/四肢・手指切断/肩腱板断裂第9章●骨粗鬆症骨粗鬆症第10章●関節炎・腱鞘炎関節炎/関節リウマチ/腱鞘炎/肩関節周囲炎(五十肩)第11章●変形性関節症変形性股関節症/変形性膝関節症第12章●大腿骨頭壊死症大腿骨頭壊死症第13章●脊椎変性疾患椎間板ヘルニア/頚椎症性神経根症/頚椎症性脊髄症/後縦靱帯骨化症/腰部脊柱管狭窄症/すべり症/変形性脊椎症/脊柱側弯症第14章●骨・軟部腫瘍骨肉腫/ユーイング肉腫/転移性骨腫瘍/軟部腫瘍第15章●コンパートメント症候群コンパートメント症候群第16章●筋疾患筋ジストロフィー/重症筋無力症第17章●末梢神経麻痺橈骨神経麻痺/総腓骨神経麻痺/絞扼性神経障害(絞扼性ニューロパチー)第18章●その他の疾患ロコモティブシンドローム(運動器症候群)/サルコペニア/廃用症候群(生活不活発病)/フレイル第3部 事例で学ぶ運動機能障害患者の看護の実際第19章●バイク事故で脊髄損傷,四肢麻痺となった患者の看護第20章●大腿骨転子部骨折の認知症患者の急性増悪から地域連携までの看護3治療・処置の方法 装具療法の適応となる疾患はさまざまであり,装具を処方する際はその目的を明確化し,患者にどのような利益が期待できるかを検討する必要がある.そして,装具の処方から完成,その後のフォローアップには多職種での関わりが重要となる. 装具の適応を決定し,処方するのは医師の役割であり,年齢,性別,体型,障害の程度,認知機能,経済状況など多くの因子を考慮する必要がある.装具療法の方針が決まれば,義肢装具士*が採型を行い,装具の製作に移る(図4-7).装具完成後は速やかに,理学療法士や作業療法士による装具を使用したリハビリテーションが開始となる.そして,装具使用による効果や問題点などを評価し,医師や義肢装具士へ適宜報告する. 看護師は,病棟生活における装具の着脱の可否や管理能力,コンプライアンスを評価する.自己による装具の着脱が困難な場合は,着脱訓練を行うことで義肢装具士prosthetist(PO).義肢および装具の製作技術者.1987年に成立した「義肢装具士法」に基づく国家資格である.*図4-3■PTB免荷装具図4-4■頚椎カラー図4-5■コルセットの種類半硬性硬性(ジュエット型)軟性●腰椎軟性コルセットの装着法〈動画〉844運運運運運運運運運運運運運運運運運牽引法51牽引法とは 牽引療法の目的は,骨折や脱臼の愛護的な整復,整復位の保持,拘縮の改善,患部の安静,筋緊張緩和,疼痛緩和などである.しかし,安静を強いる長期的牽引を行うと,筋萎縮や拘縮を来すことがあるので注意を要する.1徒手牽引 骨折・脱臼の整復に用いられ,用手的に牽引することである.愛護的な操作と,牽引する反対側が引っ張られないように牽引しながら固定するのが大切である.無麻酔で行う場合もあるが,除痛と筋緊張の軽減を目的に局所麻酔,神経ブロックなどの麻酔下で行うこともある.2介達牽引 皮膚,軟部組織を介して牽引することである.内反足:治療前徒手矯正後の背屈アキレス腱切腱後の背屈足部外転装具(foot abduction brace)徒手矯正,ギプス装着図4-8■内反足の矯正87脱 臼6輪状靱帯靱帯関節包亜脱臼脱臼足関節肩関節肩鎖関節肘関節膝関節肩関節は一度脱臼を起こすと,その後は軽い日常動作でも脱臼しやすくなる肩甲骨の線よりも後ろで手を使わないようにする.子どもの手を急に引っ張る正常肘内障→反復性肩関節脱臼上腕骨肩甲骨後方脱臼前方脱臼脱臼とは関節を構成する骨の関節面が正常な位置から外れ,接触を失った状態.脱臼は回数を増すと,小さな外力(日常動作)でも起こりやすくなる.●脱臼:関節面の相互の位置関係が失われ,完全に接触を失ったもの●亜脱臼:関節面の相互の位置関係が失われるが,一部接触を保っているもの   肩関節は最も外傷性脱臼が多い.ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツに多く,前下方脱臼がほとんど.外傷性脱臼肩関節脱臼の場合  ⃝病的な原因による脱臼→進行した関節リウマチなどで,手指の脱臼が起こることもある.⃝関節包の損傷を伴わない脱臼病的脱臼亜脱臼の例 肘内障脱臼しやすい部位脱臼と亜脱臼の違い1482019/10/10 再念校骨粗鬆症9骨粗鬆症とは骨の脆ぜい弱じゃく化かによって,骨折の危険性が増大する疾患.高齢者に多くみられ,男性より女性の発症が多い. 骨強度の低下を特徴とし,骨折のリスクが増大した骨格疾患(2000年,NIHコンセンサス会議のステートメント)骨強度=骨密度(7割)+骨質(3割)定 義骨粗鬆症による骨折が生じやすい部位椎体大腿骨近位部上腕骨橈骨骨形成いつも通りはたらくところが…骨吸収>骨形成早っ!!いつも通り骨形成が骨吸収に追いつかず,骨がもろくなっていく骨吸収>骨形成さぼるこの二つのはたらきがバランスを保ち,正常な骨を維持している骨折足腰に発症した場合,寝たきりになってしまい,ロコモティブシンドローム(p.302)につながるくしゅん軽い日常動作で→急激な骨量減少※男性は男性ホルモンによって骨形成をすすめている(加齢による男性ホルモンの減少はあまりない)ホルモンの影響・副甲状腺ホルモン血液中のCaが不足→骨吸収の促進・エストロゲンの低下骨形成を進め,骨吸収を抑える作用高齢者はカルシウムの摂取不足で血液中のCaが不足するそもそもCaが少ない骨吸収により,骨がスカスカに推奨量1日800mg(少なくとも1日600mg)成長期・閉経後は1,000~1,500mg必要腸におけるカルシウムの吸収にビタミンDが必要閉経によるエストロゲンの減少骨がスカスカ…骨を壊すはたらき骨をつくるはたらき骨吸収破骨細胞骨芽細胞Ca正常な骨の断面骨粗鬆症患者の骨の断面高代謝回転型低代謝回転型●加齢(骨量の減少)●女性の閉経●カルシウム不足●ビタミンD不足<原因>188「病態図解」ページで各疾患の病態が見てわかる

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