nursingraphicus2021
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25サンプルページアニメーション・動画10本収録!血小板凝集抑制薬▲安全面で重要なこと投与開始後6カ月を目標として尿タンパク,腎機能の検査を行って投与継続の可否を検討する.▲看護における注意点腎機能障害軽度~中等度のIgA腎症に使用する.一般名(商品名)●ジピリダモール(ペルサンチンⓇ)▲薬理作用血小板の活性化を抑制し,尿タンパク減少作用を示す.ステロイドに抵抗のあるネフローゼ症候群に使用する.▲薬物有害反応(ADR)重大 :狭心症の悪化,出血傾向,血小板減少その他 :発疹,頭痛,心悸亢進,悪心,のぼせ感,AST・ALT上昇▲安全面で重要なこと過量投与 症状 :熱感,発汗,めまい,狭心様症状など. 対処法 :胃洗浄,激しい胸痛の場合は,アミノフィリンの静脈内注射など.相互作用 《併用禁忌》アデノシン▲看護における注意点本剤投与中の患者に本薬の注射剤との併用はしない.ステロイド一般名(商品名)●プレドニゾロン(プレドニゾロン,プレドニンⓇ)▲薬理作用抗炎症作用,抗アレルギー作用,生体の免疫反応に影響を及ぼす.▲薬物有害反応(ADR)重大 :感染症の増悪,糖尿病,消化性潰瘍,緑内障,血栓症,精神変調,骨粗鬆症その他 :発疹,不眠,満月様顔貌,浮腫,多毛▲安全面で重要なこと《禁 忌》デスモプレシン投与中本剤投与中に水痘または麻疹に感染すると,致命的な経過をたどることがある.▲看護における注意点連用後,投与を急に中止すると,発熱,頭痛,ショックなどの離脱症状が現れることがあるので,中止する場合は徐々に減量する.図9-5●腎機能障害治療薬の作用機序タンパク尿に伴う低アルブミン血症による易血栓状態の改善抗凝固薬浮腫を軽減ループ利尿薬,抗アルドステロン薬血小板凝集抑制薬腎動脈腎静脈尿管腎 炎K貯留ネフローゼ症候群高血圧降圧薬腸管内で産生される有害物質の腸管からの吸収を抑制(吸着,除去)吸着薬T細胞機能を抑制免疫抑制薬抗炎症作用,免疫抑制作用副腎皮質ステロイドセロトニンの放出抑制,糸球体内圧の低下,血小板由来のケミカルメディエーター(細胞間情報伝達物質)の抑制により,血尿,タンパク尿を改善227症状に使用する薬★215-255_09章_CC2014.indd 2272020/09/29 16:02臨床薬理学疾病の成り立ち ❷看護における注意点を記載作用機序の図で理解を促進 体を巡る末梢神経系は中枢神経系と末梢(身体各部)とを連絡する.末梢神経系で,生命活動の維持や調節に働く神経系を自律神経系という.器官の多くは交感神経系と副交感神経系が拮抗的に働くことで恒常性が維持されている(図10-2-1). 神経系における伝達と神経伝達物質,その受容体の機構は,多くの薬が作用するしくみと共通がみられ,特に脳・中枢神経系疾患の薬では重要である(p.91,図4-1参照).2.薬を理解するための体の理解(自律神経系)瞳孔散大↑瞳孔縮小↓涙腺分泌↑(唾液腺)水溶性↑粘液性↑心拍数・収縮力↑↓気管支拡張↑気管支収縮↑アドレナリン    分泌↑レニン分泌↑消化管運動↓↑消化液分泌↓↑眼涙腺顎下腺舌下腺耳下腺心臓肺副腎(髄質)腎臓腸管腸壁中脳延髓頸髓胸髓腰髓資料仕様開通・混合方法上室下室開通確認赤色の太い点線開通確認開通確認吊架孔上に赤地に白抜き文字で「開通確認」と書かれたシールが貼付.3.混合2.開通1.開封バッグを外袋から取り出す.上室と下室を交互に押してよく混合する.上室または下室を両手で押して隔壁を開通する(輸液を混注する場合は開通後に行う).図9-12●2室バッグ製剤の開通・混合方法2室バッグ製剤の 開通忘れ高カロリー輸液製剤の投与時の薬液混合作業の効率化と細菌・異物混入防止を目的として,2室バッグ製剤(糖・電解質とアミノ酸の2室あるいは糖・脂肪とアミノ酸・電解質の2室,一部の製剤はビタミン剤も配合)の商品化が進んだ.しかしながら,本来,投与前に隔壁を貫通させて両薬液を混合すべきところ,開通を忘れたまま投与するという看護師のエラー報告が全国から多く寄せられている.2室バッグ製剤の投与時には,必ず隔壁を開通したかどうかの確認が必要である(図9-12).現在では,開通忘れ防止の新たな工夫を加えた製品が発売されている(図9-13).メイラード反応還元糖(ブドウ糖や果糖など)とアミノ化合物(アミノ酸,ペプチド,タンパク質)を混合したときに,褐色物質(メラノイジン)を生成する反応のこと.メイラード反応は加熱によって短時間で進行するが,常温でも長時間かけて進行する.これを防ぐために高カロリー輸液製剤のバッグは2室に分けられ,投与直前に混合する.図9-13●隔壁未開通投与防止機能付き2槽バッグ製剤の開通・混合方法仕様混注口大室隔壁①隔壁②空室小室排出口両手で大室を絞るようにつかみ,二つの隔壁が開通するまで加圧する.大室と小室を交互に押して混合する.②1.開通2.混合①開通・混合方法隔壁②と排出口の間が空室になっているため,隔壁②が開通しないと薬液が排出されない.かつ,隔壁①→隔壁②の順に開通するので,大室と小室が混合された(隔壁①が開通した)後に薬液が排出される仕組みとなっている.240看護の視点での記述が豊富巻末資料も充実p.227p.258p.252※視聴方法は16ページをご覧ください

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