nursingraphicus2021
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39サンプルページアニメーション・動画 学習ポイント ● 脊椎・脊髄の正常な解剖生理が理解できる. ● 脊椎・脊髄障害の病態を説明できる. 1 脊椎の構造・機能と障害 (1)脊椎・脊髄の構造 脊椎は体を支えて姿勢を保持するとともに脊髄の通路となっている.  (2)脊椎・脊髄の損傷●脊椎・脊髄はどのような構造か,障害が起きるとどうなるか●脊髄脊椎円錐部馬尾椎間板頸髄(上位の神経)が損傷すると上肢にまで障害・麻痺が起きる.脊椎の脱臼・骨折で体の支持に問題が起きる.※脊椎の損傷が脊髄に影響 を及ぼすことも少なくない.胸髄や馬尾(下位の神経)が損傷すると,下肢に障害・麻痺が起こる.脊髄脊髄損傷損傷C1T1L1S1C022345345223456789101112345678脊椎は骨(脊柱は脊椎全体)脊髄は神経頸神経(8対)C=cervical vertebrae(頸椎)胸神経(12対)T=thoracic vertebrae(胸椎)腰神経(5対)L=lumbar vertebrae(腰椎)仙骨神経(5対)S=sacral vertebrae(仙椎)尾骨神経(1対)C=coccygeal vertebrae(尾椎)32リンク解剖生理学 11・13章 脳・神経機能障害/感覚機能障害 1章5節13本収録!運動機能障害健康の回復と看護 ❺帯や黄色靭帯の肥厚も加わって,脊柱管が次第に狭小化する.これらの一連の形態変化は脊髄圧迫の静的因子となり,そこに椎間の不安定性である動的因子が加わると,四肢のしびれ,麻痺を伴った頸椎症性脊髄症(cervical spondylotic myelopathy;CSM)を発症する(図2-8).(2)脊椎後縦靭帯骨化症 脊椎後縦靱帯骨化症(ossification of posterior longitudial ligament of spinal cord;OPLL)は後縦靭帯の部分が骨化して増大し,脊柱管が狭くなり脊髄が圧迫される.頸椎に多く,圧迫が強いと脊髄障害が発生するため手術適応となる.図2-9からわかるように,Bが骨化部分で,脊柱管であるAが狭窄されている.図2-10,図2-11は,図2-8●頸椎症性脊髄症頸椎症性脊髄症正 常脊髄脊髄椎体正常な椎間板棘突起棘突起靱帯分厚くなった靱帯軽度変性した椎間板骨棘変性し,つぶれた椎間板図2-11●脊椎後縦靭帯骨化症のCT水平断像図2-10●脊椎後縦靭帯骨化症の単純X線像図2-9●脊椎後縦靭帯骨化症ABA:脊柱管前後径B:OPLL斜 頸無痛性に斜頸位を呈する疾患の中では最も一般的.乳児期に片側しか首を動かさないことを理由に来院する.通常,学童期までに改善することが多いが,改善しない場合には手術が必要となる.授乳や話しかけを患側から行う,顔面が正面を向くように枕やタオルをあてがうなどの工夫をする.36※視聴方法は16ページをご覧ください動画と図版で理解が促進かざして見る!

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