nursingraphicus2021
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44●大きく変動する現代社会のなかで、患者の生活を理解するためには看護師としての「ビジョン」が必須であることが強く意識できる1冊です。社会的な健康、科学からとらえた健康行動についての解説も充実しています。●個人の生活、家族といったミクロ的な視点、そして集団・組織、地域社会、グローバリゼーションと社会といったマクロ的な視点を順序立てて学べるよう章構成を工夫しています。●対立や葛藤、紛争といったコンフリクトを、協調、協働へと発展させる方法や提案を第6章「個人および集団における対立と協働」で解説しています。●「生命倫理」の章(第9章)には、生殖医療技術や再生医療、遺伝子診断、そして臓器移植と延命治療という、生命科学の進展により新たに登場した技術と人間性の調和を考えるページを収載しています。●医療・保健のみならず、福祉・労働・住居・都市開発(まちづくり)などの分野において、看護師の活躍が期待され、またその機会が広がっていることが理解できる内容となっています。■ 編 集 平野かよ子宮崎県立看護大学学長渡戸 一郎明星大学名誉教授■ 執 筆(掲載順) 平野かよ子宮崎県立看護大学学長<序章,2章1〜5節,4章1〜4節>渡戸 一郎明星大学名誉教授<1章,7章>朝倉 隆司東京学芸大学教育学部養護教育講座教授<2章6〜8節>岩上 真珠元 聖心女子大学文学部人間関係学科教授(故人)<3章>田代 順子聖路加国際大学名誉教授<4章5節>田尾 雅夫京都大学名誉教授<5章1〜3節>佐藤 俊一淑徳大学総合福祉学部教授<5章4節>石原 明子熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授<6章>明石 純一筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授<8章>小林亜津子北里大学一般教育部教授<9章>島内 憲夫順天堂大学名誉教授,国際教養学部特任教授<10章1〜4節>廣水 乃生コミュニティ・ファシリテーション研究所代表,<10章5〜7節>目 次序章●看護と生活・社会との関わり健康・社会を念頭に置いたしくみの再構築/看護と社会情勢の変化/看護が対象とする人々の生活と社会第1章●社会私たちはいま,どこにいるのか/「社会」の意味/人間は社会の中で人間になる/社会の成り立ち:個人−集団−社会/伝統社会と近代社会/現代社会の特徴と社会変動第2章●個人の生活の理解日常生活と日常性/日常生活と健康問題/多面的な日常生活のとらえ方/対象者の生活の理解と把握/保健医療専門職の生活をとらえる姿勢/生活の諸相と生活の理論/ライフスタイル・生活様式と保健・医療・看護/保健・医療・看護とQOL第3章●家族家族の現在/ライフコースの変化と家族/ライフステージでみる家族の課題/家族のケア機能/家族のこれから第4章●社会的な健康健康とは:WHOの健康の定義/社会的健康とは/社会的な健康:ソーシャルキャピタル/安全・安寧が保障される社会/ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)第5章●集団・組織集団/フォーマルな組織:官僚組織/インフォーマルな組織:非官僚組織/病院組織第6章●個人および集団における対立と協働さまざまなレベルでの対立・葛藤・紛争:コンフリクト/なぜ対立や葛藤(コンフリクト)は起きるのか/対立から協働へ:建設的な対立・葛藤解決の方法/保健・医療・福祉の現場におけるコンフリクト第7章●地域社会地域社会の再発見:なぜ地域社会なのか/地域社会の変動とコミュニティ問題/人々の地域社会との関わり/社会的ネットワークとその意義/地域集団の諸相/コミュニティ形成とその諸課題第8章●グローバリゼーションと社会現代の国際社会:グローバリゼーション/グローバリゼーションの諸相:モノ・カネ・ヒト・情報の越境/グローバリゼーションについての解釈/TPP交渉における日本の課題/日本における外国人の受け入れ/多文化化する社会への理解第9章●生命倫理生命倫理とは/生殖医療技術の発展と生命倫理:着床前診断/生殖医療技術の発展と生命倫理:出生前診断/発症前遺伝子診断の発展と生命倫理/再生医療の発展と生命倫理/臓器移植と生命倫理/延命治療と生命倫理第10章●科学からとらえた健康行動行動科学とは/行動の理解を助ける基本理論とモデル/健康行動の理解を助ける理論とモデル/リスクファクター探しからハッピネスファクター探しへの転換/集団の中での人の行動特性/保健・医療領域に見られる小集団の特徴:機能・効用/集団の発展過程本書の内容●200頁 カラー 定価(本体2,600円+税)ISBN978-4-8404-4912-0 第4版 2016年1月健康支援と社会保障 ❶健康と社会・生活

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