nursingraphicus2021
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57サンプルページアニメーション・動画❶スペースを考慮し,あらかじめベッドの左側に水平移動しておく. 看護者は患者の右側に立ち,患者の顔を右側(向きたい側)に傾ける.❷身体の下になる側の腕を上げる(側臥位にしたとき体幹の下になるのを防ぐ).❸最小の力で膝を倒せるように膝をできるだけ高く立て,膝を看護者のほうへ倒す.❺看護者は患者の左右の腸骨を支持し,上側の腸骨を手前に引き,下側の腸骨を向こう側に水平に動かして患者の姿勢を安定させる.❹膝を倒し,体幹の自然な回転を待ってから,患者の肩関節,あるいは肘関節を軽く持ち,引き上げる.このとき上になる腕が残ってしまうと回転がうまくいかない.顔を右に向けることで,頭部の向きに体幹を合わせようとする反射を活用する.重い骨盤部が回転し,自然な身体の回転を利用できる.❻側臥位での安楽の保持を考慮し,クッションなどで支える.* 実際には,❻のように安全上の配慮からベッド柵をつけておく.写真は見えやすさを考慮してベッド柵を外した状態としている.こんな患者さんの場合▪仰臥位における身体圧迫状態▪腰背部の痛みの訴え▪意識障害がある▪臥床体位で口腔ケアを行う必要がある仰臥位から側臥位へ(右側臥位)体位変換の援助③●体位変換〈動画〉20310活動・運動を支援する技術39本収録!基礎看護技術基礎看護学 ❸状況に応じた援助を習得第16章●体温を調節する技術はじめに/体温調節/罨法/罨法の実際第17章●安楽かつ快適さを確保する技術安楽の意義/基礎看護技術における安楽を確保するための援助/安楽を確保する方法第4部 治療・処置に伴う援助技術第18章●検査・治療を安全かつ正確に行う技術検査とは/身体計測/検査の援助/治療・処置第19章●与薬・輸血を安全かつ正確に行う技術与薬とは/与薬における法的根拠/与薬のための基礎知識/与薬のための援助技術/注射のための援助技術/輸血のための援助技術/与薬における安全管理第20章●皮膚・創傷を管理する技術皮膚・創傷を管理するための基礎知識/創傷の分類と治癒過程/褥瘡の管理/創傷の管理第21章●救急救命処置を行う技術救急時における迅速な介入の必要性/救急時における看護者の役割/一次救命処置/応急処置/救急救命処置の開始・中止・断念/感染予防第5部 死を迎えるときの援助技術第22章●危篤・終末時における技術人間にとっての危篤・終末時の意味/日本の死亡に関する統計/危篤・終末時の心理的変化/危篤・終末時の患者と家族の心理的ケア,身体的ケア/危篤・終末時の生理的変化とケア/終末を迎えた後のケア※視聴方法は16ページをご覧くださいp.118p.203 必要物品 液体石けん,ペーパータオル 具体的な方法 ❶ 手洗い場に移動し,必要物品が整っているか確認する.指輪や腕時計を着けていると十分に洗浄できないため,外しておく.❷ 流水で手をまんべんなく濡らす.手指衛生①流水と石けんによる手洗い 流水で石けんをよく洗い流す.全体の手洗い時間の目安は30秒~1分間とする. ペーパータオルを使用し,手・手首を十分に拭く.手洗い後は完全に乾燥させる. 水道の栓に直接触れないよう,ペーパータオルなどを使用して閉める(できれば肘や足で栓の開け閉めができるほうがよい).❸ 石けんを手に取り,両手全体になじませてよく泡立てる.❺ 両手の手のひらをこすりあわせ,次に片方の手のひらの上で,もう片方の手のひらの側面をこする(反対の手も同様).❼ 指の間は洗い残しが多いため,両手の指を交差させて,よく洗う.❾ 手首は,内側も背側も洗い残しがないよう,片方の手でもう片方の手首をつかみ,全周をひねるように洗う(反対の手も同様).❹ 指先を反対側の手のひらに立てるようにし,指先(爪)の周囲を手のひらとこすり合わせる(反対の手も同様).❻ 手のひらでもう片方の手の甲を包みながらこする(反対の手も同様).❽ 片方の手で母指を包み込み,ねじるようにして洗う(反対の手も同様).手指細菌の多くは皮膚と爪の間に存在するため,指先の手洗いは丁寧に行う.•ペーパータオルによる皮膚への摩擦刺激は手荒れの原因となるため,拭き取りはこすらないようにやさしく丁寧に行う.•手洗い後の乾燥が不十分であると細菌が付着・繁殖しやすい.石けんは多数の人の手に触れる固形のものより,個別に使用できる液状のものを使用する.ただし,容器の清潔に留意する.●手洗い〈動画〉●手洗い〈動画〉118技術の手順がひと目でわかるかざして見る!

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