nursingraphicus2021
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81サンプルページアニメーション・動画■9〜11カ⽉④決まった時間に食事をするなど,子どもの食欲が増すように工夫する.離乳食の後の母乳や育児用ミルクは次第に減量し中止していく.①前歯は,食物の大きさ,硬さなどを感じ取るセンサーの役割がある.①離乳食で身に付く摂食機能:咀嚼機能が発達.前歯の萌出,臼歯部の歯槽堤を使って,食物をつぶす.②食事の姿勢:座位.③食物の形状:歯槽堤を使ってつぶせる程度の硬さ.④離乳食摂取の回数:1日3回⑤与え方:フォークや箸を使って固形食を食べさせることも多い.子どもの持つスプーンは大きすぎないもの,フォークは先端が短めで丸くなったもの,いずれも子どもの口より小さいものを用いる.水分はコップで摂取.〜 4 「離乳⾷開始(5〜6カ月)」の手順 1〜4参照.⾷物を口に入れると,⾷物を移動させたほうの口⾓が後方に引かれる.10カ月くらいになると,口腔内で⾷物をいろいろと移動させながら咀嚼できるようになる.舌は左右に動くようになる.⾃分の口に合った一口量をかじりとることができず,押し込み⾷べが見られる.介助者が手を添えて1回分の口に入る量を調整したり,前⻭でかじりとることができるように手伝うことも必要である.押し込み⾷べ(詰め込み)や指での入れ込みが見られるが,危なくない限りは見守る.子どもが⾷物を口に入れるのを待つばかりでなく,時々スプーンで介助する.口や舌,あごの動きを観察する.つかまり立ちができるようになると,座って⾷べたがらない場合もある.この場合は,追いかけたりせず,離乳⾷のある場所で待ち,「座って⾷べようね」と声を掛ける.⾷事に要する時間は30分以内と決め,⾷べることより遊ぶことに夢中になるようであれば「ごちそうさま」と⾷事を⽚付ける.⾷後の口腔ケアを行う.156789101112●9カ月の乳児の⾷事場面〈動画〉片側に交互に伸縮舌の左右運動片側に交互に伸縮舌の左右運動食物を挟み持ちし,コップや茶碗を両手で口に持っていく.10カ月くらいになるとコップの端を口唇でしっかり挟み,下あごを動かさずに水分を摂取でき,11カ月にはコップに口をつけたまま連続飲みができるようになる.片手にスプーンやフォークを持ちながら,手づかみ食べをする.⑦口と手の動きを上手に合わせる協調運動がうまく行えずに指での入れ込みが見られるが,自食の準備ともいえるので,自分で行うことを尊重する.⑧離乳食が主になり,自分で食べたいが思うように口に入らず,機嫌が悪くなることがあるので,合間に介助者が別のスプーンで口に食物を入れたりする.⑩歩きながら食べることが当たり前とならないように注意する.⑪入院中であると,元気になってほしいという気持ちから,時間をかけて食べさせたり,食べることを強要しがちである.子どものいつものペースを知り,水分を補給したり,全身状態を観察しながら様子をみる.コンテンツが見られます(p.2参照)68(2)実施方法準備するもの①②肌着・上着③水温計④差し湯(50℃くらい)⑤おむつ⑥ガーゼ⑦石けん①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩手順&アドバイス■沐浴槽内で洗う方法手洗いをする.沐浴前にバイタルサインを測定し,異常のないことを確認する.適度な室温(25℃前後),湿度(40〜60%)に調節する.沐浴槽に38〜40℃の湯を準備する.台の上にバスタオルと着替えを準備し,その上にさらにバスタオルを敷く.石けん,タオル,ガーゼを取りやすい位置に置く.子どもに沐浴をすることを語りかける.子どもをバスタオルの上に寝かせる.必要に応じて計測を行う.服を脱がせる.ガーゼやタオルなど布地を子どもの身体に掛ける.手掌で子どもの頭部から背部を確実に保持して,足から徐々に湯を掛けながら,静かにゆっくり浴槽に入れる.12345678①手洗いは,子どもへの援助に当たり感染予防上基本である.⑦皮膚状態,呼吸状態の観察をする.②空腹時,授乳直後は避ける.発熱があるとき,体調が悪いと判断される場合はやめる.沐浴にかかる時間は10分以内が適当である.湯につかっている時間は5〜6分にとどめる.時間をより短くして,呼吸や循環に負荷がかからないようにすることが必要な場合もある.子どもの健康状態に応じてアセスメントする.⑤台の上に子どもを乗せたら,転落を避けるために絶対にそばを離れない(おむつ・肌着・上着はすぐ着られるようにセットしておくとよい).④熱傷予防のために,湯温の確認は,必ず湯をかきまぜてから行う.腕内側を湯にひたし温度の確認をする.⑥話しかける人の顔を見つめる子どものしぐさや,微笑を引き出すように子どもに話しかけながら行う.5カ月ごろから喃語が盛んになる.子どもとコミュニケーションをとりながら沐浴を進める.⑧綿棒⑨バスタオル⑩ヘアブラシ●ベビーバス(2槽式または1槽式)●臍の消毒セット(必要時)⑧3〜4カ月ごろまでの乳児は驚くと何かにしがみつこうとする反射(モロー反射)があるため,前もってガーゼやタオルなど布地を掛け,安心感を与える.首がすわるのは3〜4カ月ごろであり,親指とその他の四指および手掌の3点で広範囲を支える.●沐浴援助技術の一例〈動画〉1115清潔・衣生活の援助技術16本収録!小児看護技術小児看護学 ❷各看護技術の手順を詳細にアドバイス※視聴方法は16ページをご覧ください豊富な写真で具体的に解説約200点を変更・追加!かざして見る!

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