nursingraphicus2021
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89サンプルページアニメーション・動画9本収録!母性看護の実践母性看護学 ❷※視聴方法は16ページをご覧ください第11章●特殊なニーズをもつ妊産婦と家族への支援特定妊婦と生まれた子への支援/不妊治療後の妊娠/外国人妊産婦への支援/災害時の妊産婦への支援コラム:災害に向けた活動10●本文デザイン妊婦の体の正常な変化腹部に妊娠線.浮腫,下肢の痙攣.肩呼吸や胸式呼吸.下腹部がふくらみ始める.胃部圧迫感軽減.便秘.恥骨部痛.妊娠週数妊婦の体の変化妊娠時期分娩時期による分類流産(うち妊娠12週未満は早期流産)妊娠初期妊娠中期妊娠末期妊娠月数第1月第2月第3月第4月第5月第6月第7月第8月第9月第10月妊娠週数0123456789101112131415161718192021222324252627282930313233343536373839404142早産正期産過期産妊婦の体験胎動を感じる胎動が増える下垂体前葉ホルモン妊娠経過に伴い上昇し高値を保つが,エストロゲンによって効果は抑制されている.変動なしか,hCGの影響で母体血中濃度は低値を示すことがある.非妊時と変動なし.妊娠期の変動は未だ不明である.成長ホルモンTSH(甲状腺刺激ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)LH(黄体形成ホルモン)エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)エストロゲン(エストリオール等)・プロゲステロンPRL(プロラクチン)下垂体後葉ホルモンオキシトシン卵巣ホルモン胎盤のホルモンリラキシンhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)hPL(ヒト胎盤性ラクトーゲン)成長ホルモン糖代謝インスリン母体のインスリンは過剰に分泌されるが,胎盤ホルモンによるインスリン抵抗性が高まる.カルシウム代謝副甲状腺ホルモン非妊時より低値カルシトニン非妊時より高値胎児付属物基礎体温(BBT:basal body temperature)羊水量25mL350mL                           800mLこの時期がピーク減少傾向重量500g程度(胎児の1/6)胎盤胎盤機能の完成胎盤機能低下高温相が持続hCGの影響で一時的に甲状腺機能亢進症状を示すことがある. 低温相になる母体の血中濃度は非妊時の4倍に増加基礎代謝消化器症状つわり症状が始まる嗜好の変化つわりが軽減腹部増大で食欲不振・胸やけ・便秘胃部圧迫感軽減,便秘子宮腟部と頸管の変化性器のリビド着色が起こる腟分泌物が増加基礎代謝は15~30%増加する.腟分泌増加母体の変化・子宮の増大に伴う症状子宮底の高さ・大きさ子宮体部にピスカチェック徴候臍恥中央・手拳大高さ:恥骨結合上縁大きさ:鵞卵大臍下2横指・小児頭大臍高・大人頭大臍上2横指剣状突起下2~3横指臍と剣状突起の中間臍と剣状突起の中間体重の変化体重増加が著明になり始める姿勢・骨格系の変化関節や靭帯が緩む子宮増大による身体の重心が前方に移動しやすくなる骨盤の可動性は高まる心血管系・呼吸器系の変化循環血液量が増加しはじめる5~7週までに糸球体濾過値は非妊時の50%増加.16週までに腎血流量(RPF)は非妊時の75%まで増加.貧血傾向になる下腹部に静脈瘤泌尿器系の変化中期から末期にかけ右側尿管の拡張が観察される頻尿や残尿感頻尿が続く乳房の変化乳房緊満・モントゴメリー腺の色素沈着乳管や腺組織が増殖・脂肪の蓄積にて乳房増大横隔膜挙上で息切れ・動悸が起こる.心拍数は最大肩呼吸や胸式呼吸になる.循環血液量は最大になる乳汁産生の準備乳房に妊娠線ができる初乳が分泌され始める.エストロゲンとプロゲステロン等により本格的に分泌しない皮膚の変化色素沈着が目立ち始める.腋窩,乳首,外陰部,妊娠雀斑最終月経・排卵・受精.まだ妊娠に気づかない月経停止.妊娠徴候の出現(眠気,倦怠感)妊娠4週から出現,妊娠10週頃に最高値,妊娠後期まで分泌続く.hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)12~15週24週~27週31~35週36~39週28~31週エストロゲンプロゲステロンhPL(ヒト胎盤性ラクトーゲン)妊娠6週から出現.胎児心拍数が確認できる胎動が静かな時間と活発な時間を自覚妊娠初期は母体卵巣から分泌される.エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)胎盤完成後は胎盤から産生される.エストロゲン(エストリオール等)・プロゲステロン横隔膜挙上で息切れ,動悸,睡眠障害.11●本文デザイン妊婦の体の正常な変化腹部に妊娠線.浮腫,下肢の痙攣.肩呼吸や胸式呼吸.下腹部がふくらみ始める.胃部圧迫感軽減.便秘.恥骨部痛.妊娠週数妊婦の体の変化妊娠時期分娩時期による分類流産(うち妊娠12週未満は早期流産)妊娠初期妊娠中期妊娠末期妊娠月数第1月第2月第3月第4月第5月第6月第7月第8月第9月第10月妊娠週数0123456789101112131415161718192021222324252627282930313233343536373839404142早産正期産過期産妊婦の体験胎動を感じる胎動が増える下垂体前葉ホルモン妊娠経過に伴い上昇し高値を保つが,エストロゲンによって効果は抑制されている.変動なしか,hCGの影響で母体血中濃度は低値を示すことがある.非妊時と変動なし.妊娠期の変動は未だ不明である.成長ホルモンTSH(甲状腺刺激ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)LH(黄体形成ホルモン)エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)エストロゲン(エストリオール等)・プロゲステロンPRL(プロラクチン)下垂体後葉ホルモンオキシトシン卵巣ホルモン胎盤のホルモンリラキシンhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)hPL(ヒト胎盤性ラクトーゲン)成長ホルモン糖代謝インスリン母体のインスリンは過剰に分泌されるが,胎盤ホルモンによるインスリン抵抗性が高まる.カルシウム代謝副甲状腺ホルモン非妊時より低値カルシトニン非妊時より高値胎児付属物基礎体温(BBT:basal body temperature)羊水量25mL350mL                           800mLこの時期がピーク減少傾向重量500g程度(胎児の1/6)胎盤胎盤機能の完成胎盤機能低下高温相が持続hCGの影響で一時的に甲状腺機能亢進症状を示すことがある. 低温相になる母体の血中濃度は非妊時の4倍に増加基礎代謝消化器症状つわり症状が始まる嗜好の変化つわりが軽減腹部増大で食欲不振・胸やけ・便秘胃部圧迫感軽減,便秘子宮腟部と頸管の変化性器のリビド着色が起こる腟分泌物が増加基礎代謝は15~30%増加する.腟分泌増加母体の変化・子宮の増大に伴う症状子宮底の高さ・大きさ子宮体部にピスカチェック徴候臍恥中央・手拳大高さ:恥骨結合上縁大きさ:鵞卵大臍下2横指・小児頭大臍高・大人頭大臍上2横指剣状突起下2~3横指臍と剣状突起の中間臍と剣状突起の中間体重の変化体重増加が著明になり始める姿勢・骨格系の変化関節や靭帯が緩む子宮増大による身体の重心が前方に移動しやすくなる骨盤の可動性は高まる心血管系・呼吸器系の変化循環血液量が増加しはじめる5~7週までに糸球体濾過値は非妊時の50%増加.16週までに腎血流量(RPF)は非妊時の75%まで増加.貧血傾向になる下腹部に静脈瘤泌尿器系の変化中期から末期にかけ右側尿管の拡張が観察される頻尿や残尿感頻尿が続く乳房の変化乳房緊満・モントゴメリー腺の色素沈着乳管や腺組織が増殖・脂肪の蓄積にて乳房増大横隔膜挙上で息切れ・動悸が起こる.心拍数は最大肩呼吸や胸式呼吸になる.循環血液量は最大になる乳汁産生の準備乳房に妊娠線ができる初乳が分泌され始める.エストロゲンとプロゲステロン等により本格的に分泌しない皮膚の変化色素沈着が目立ち始める.腋窩,乳首,外陰部,妊娠雀斑最終月経・排卵・受精.まだ妊娠に気づかない月経停止.妊娠徴候の出現(眠気,倦怠感)妊娠4週から出現,妊娠10週頃に最高値,妊娠後期まで分泌続く.hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)12~15週24週~27週31~35週36~39週28~31週エストロゲンプロゲステロンhPL(ヒト胎盤性ラクトーゲン)妊娠6週から出現.胎児心拍数が確認できる胎動が静かな時間と活発な時間を自覚妊娠初期は母体卵巣から分泌される.エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)胎盤完成後は胎盤から産生される.エストロゲン(エストリオール等)・プロゲステロン横隔膜挙上で息切れ,動悸,睡眠障害.●妊娠初期の発達〈動画〉の影響も受けやすく,呼吸性の不整脈や無呼吸による徐脈を来すこともある.新生児における心拍数の異常の範囲は,1分間に80回以下を徐脈,200回以上を頻脈とされる.(3)体温調節 新生児は体温調節機能が未熟であり,熱産生と熱喪失のバランスを維持することが難しい.また,身体的特徴として体表面積が大きい,皮下脂肪が少ない,筋層も皮膚層も薄いため環境の温度に影響されやすく,容易に高体温や低体温に陥りやすい.出生直後の新生児は,母胎内の37.5℃前後のあたたかい環境から母胎外へと,急激な環境温度低下の中で体温を維持しなければならない. 新生児の熱産生は特徴的であり,主に褐色脂肪組織によって行われている.褐色脂肪組織は酸化によって熱をつくり出す性質があり,新生児期には肩から腋窩,さらに内臓を取り巻くように周辺に分布している(図9-2).また,新生児の体温は対流,輻ふく射しゃ,伝導,蒸散の四つの経路によって体表から失われていく(図9-3,表9-4).新生児の体温維持には代謝率と酸素消費量が密接に関連する.これらが最小となる環境を中性温度環境といい,熱産生と熱喪失のバランスがとれているため余分なエネルギーを使用することなく,体温を一定に保つことができる.体温の正常範囲皮膚温:36.0~36.5℃腋窩温:36.5~37.0℃直腸温:36.6~37.2℃Aherne, W.A. et al. The site of heat production in the newborn infant. Proc. R. Soc. Med. 1964, 57, p.172. 図9-2●褐色脂肪組織の新生児における分布図9-3●新生児の体表からの熱喪失経路(イメージ)蒸散輻射対流伝導体温喪失の原理具体例予 防対 流皮膚に接する空気の流れによって,熱喪失が生じる体温より低い温度の空気の流れ(空調など)が肌に触れることで体温が喪失するベッドの位置を調節する(窓や空調からの風を避ける)輻 射体表温と環境の温度差によって,温度が移動し熱喪失する体温より低い温度の物(外気に接する窓,空調設備)に近づくと温度は高いほうから低いほうへ移動する室温の調節,窓や空調設備のそばを避ける伝 導体表面が接する物の温度差によって生じる(高い温度から低いほうへ移動する)冷たいシーツや衣類に触れると体温がシーツ・衣類のほうへ移動する(温かいシーツでは熱は体表面に移動する)掛け物やシーツを温める蒸 散水分が蒸発するときに温度が奪われる(気化熱)出生直後の新生児を羊水で濡れたままにすると体表面から熱が奪われる水分をしっかり拭き取る表9-4●体表からの熱喪失経路2759新生児の看護p.272妊婦の看護 一方,卵子形成は胎生期の卵原細胞が分裂・成長を開始し,一次卵母細胞になり,第一減数分裂前期で停止した状態になる.思春期になり,一次卵母細胞が月平均1個成熟を開始する.排卵直前に第一減数分裂を完了し,二次卵母細胞と第一極体に分かれ(図2‒2),排卵後に第二減数分裂が進む.卵子の受精能は排卵後24時間である. 卵巣から排卵された卵子は,卵管采さいで取り込まれ,卵管の繊毛によって卵管膨大部付近に運ばれ精子と出会い受精する.卵子に到達した最初の精子1個が先体反応によって卵子の外側を囲む透明帯を貫通し,精子頭部が卵子表面に接着し細胞膜が融合する.すると,卵子は透明帯反応を起こし,他の精子の侵入を防ぎ,受精卵になる.精子の核が雄性前核,卵子の核が雌性前核となり,合体し一つの核になる.核内の常染色体は対になり44本,性染色体2本,計46本の染色体をもつ2倍体(diploide;2n)となる(図2‒3).(3)受精後から着床まで 受精後,受精卵(胚)の体細胞分裂が始まる.受精卵の体細胞分裂を卵らん割かつといい,2分割,4分割,8分割,16分割と卵割を繰り返し,桑そう実じつ胚,胚盤胞(胞胚)になる.受精卵は5日程度で子宮に到達し,着床を開始する(図2‒4).(4)着床から胎児の器官形成へ 月経後の子宮内膜は,卵巣卵胞から分泌されるエストロゲンによって修復・増殖する.排卵後,卵巣内に残る卵胞は,黄体に変わりプロゲステロンとエストロゲンを分泌する.すると,子宮内膜は増殖期から分泌期に変化し,受精卵が到達するまでの間に胚(受精卵)が着床しやすい状態になる.先体反応受精能を獲得した精子が卵子に接近したとき,精子頭部先端にある先体の表面に小さな孔が生じ,ヒアルロニダーゼやアクロシンなどのタンパク分解酵素を放出する一連の現象をいう.これら酵素により,透明帯など卵子の表面を溶解もしくは分散させる.精子尾部核先体透明帯卵子細胞膜卵子細胞質透明帯哺乳類の卵細胞の外側を取り囲む膜.機械的な損傷から卵を保護したり,多精子受精および異種精子の侵入を防いだりする障図2-4●受精卵の卵割と移送排卵卵割受精着床2細胞期(受精後約30時間)4細胞期(受精後約40時間)8細胞期(受精後約60時間)桑実胚(受精後約3日)胚盤胞(受精後4~6日)卵巣卵胞精子卵子卵管膨大部卵管采子宮内膜透明帯脱出栄養膜細胞(トロホブラスト)内細胞塊胚盤胞腔子宮内膜上皮子宮内膜間質多彩な図で具体的にイメージマタニティーサイクル各期の経過を計8ページの図表で俯瞰かざして見る!

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